「悩む力」by 姜尚中 集英社新書 2008年 より
P.99
昔から「信じるものは救われる」と言われます。何を信じるか、何を信じたらいいのか、というのは永遠の問いです。そして、いまを生きるわれわれの心の問題の多くは、「何も信じられない」というところに発しているのではないかとも思います。
「信じる」という行為は、人にとってはきわめて重要なことで、それは、「ものごとの意味を問う」という近代的な問題と密接に関係しているのです。
P.105-106
要は、「それが、その人にとって信ずるに足るものであるかどうか」ということが重要なのです。そして、再び出発点に戻っていくようですが、それを信じるか信じないかというのも個人の自由なのです。
ですから、究極的には、「信じる」ということは、「何かを信じる」ということではなく、「自分を信じる」ということになると思います。
言うなれば、「一人一宗教」「自分が教祖」なのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿