2009年5月30日土曜日

三匹の子豚 by 碧

「三匹の子豚」はもともとはイギリスの昔話で、オリジナルのストーリーのオチが面白い。

三匹目の子豚に騙され、またじらされた狼は、節度を失うくらい頭にきて、「今からお前を食っちゃうぞ」と宣言した後、屋根に上る。それを見た子豚は、早速暖炉に火を熾し、大鍋にお湯を沸かす。煙突から暖炉に降りてきた狼は、その大鍋に落ちるのだが、子豚は即座に蓋をして、狼を料理してしまうのだ。そして、それは三匹目の子豚の朝ご飯になる。

狼は怒っているので、何も見えなくなっているけれども、子豚はいたって冷静だ。大鍋の蓋をする頃合いも絶妙なほど落ち着いている。子豚は、いざと言う時に判断を見失わないほど、マインドフルネスに長けたキャラではないかと思う。

もし誰かから謂れのない事でアタックされることがあるなら、この子豚を思い出そう。そして打ってきた相手のネガティブなエネルギーを、大鍋の中でぐつぐつと煮て、イマココ煮を作り、ポジティブなものに変え、それを糧として生きようではないか。

そしてやっぱり、子豚も狼も生存競争の輪廻の中にいるのだなと痛感する。食うか食われるか。そういう時代に入っているのだと思う。